エイジング

November 30, 2015

昨日の稲妻フェス。
皆様ご来店頂き誠にありがとうございます。
炎天下の中、あの人の数をかき分けて商品をご覧頂きひと苦労だったと思いますが、
皆様に喜んで頂けたようで、僕もとても嬉しく思います。

しかし、あの土地、昼の暑さに比べ夜がすげー寒い。
我々は撤収作業があるので、17時回るころにはBBJを着ていても
丁度良いくらいの寒さでした。

さて、少々強引ですが、そのBBJ。
先日来店頂いたお客さまが着ていたベスト。


これがとんでもない仕上りでしたので、思わずパシャリ。
DSCN2166.JPG
肉眼で見るヤバさが画像では100%で伝わらないのが悔しいですが、
生で見るとヴィンテージかと思うくらいの味わいでした。



DSCN2244.JPG
全体。
退色した生地の色合い、パッカリングが浮きうねって色落ちしたパイピング、
塗装が剥げたボタン、生地のボリューム感。
もうほぼ完璧にヴィンテージのツラがまえ。
3年程着用頂き、その間何度も手洗いでサッと水洗い、天日干ししていたそうです。
実際、軽く縮んだそうですが、着用していくうちに馴染んで伸びていったそうです。
ちなみに、ドライクリーニングですと柔らかくし上がるものの、
ここまでの変化は出せません。
綺麗な状態で来続けたい方はドライクリーニングを。
ヴィンテージのようなやれた風合いが欲しい方は水洗いをおススメします。


neibii.jpg
元の色はこの画像の右。
ネイビーなんです。
本来、ほぼ真っ黒に近いパイピングが風合い良く退色し、
ボディの色もスマート印象の紺がかなり退色しているのがわかります。
その上、細かなディテールの変化が非常にシブいです。


DSCN2251.JPG
フロントトップ。
わかりやすいポイントはボタン。
塗装が剥げ、地金の色が出ています。トップボタンが目立ちますが、
全てのボタンが第二ボタンの様に剥げ始めていました。
そしてよく見るとわかるのが第二ボタンの中心付近が歪に盛り上がっています。
おそらく乳首ボタンの凸に押され多少変形したのかもしれません。
もちろん開閉着用には問題ありません。


DSCN2268.JPG
フロントトップ開き。
ボタンを開けると・・・・。
まず凸のボタンも塗装が剥げています。
注目するのはパイピング。
上になる左身頃のパイピングは退色し、
下になる右身頃のパイピングは日差しから隠れる為、多少色が残っています。
身頃の色も同じ様に隠れる部分はまだ色が残っていますね。
それでも新品時よりは退色していますが。


DSCN2257.JPG

DSCN2241.JPG
ポケット。
洗いの縮みで生地が詰まり、着用で身頃の生地が詰まりますが、
ポケットの生地は負荷が少ないのか詰まったまま。
なので、新品時と比べ明らかに厚み、ボリュームが増しています。
そして下のポケット画像をよく見てもらうとわかるのですが、
ポケット口が少し開いています。
この変化でポケットの存在感が際立ち、すごくカッコいい。


DSCN2271.JPG
フロント裾。
他の画像でもわかりますがパイピングテープのパッカリングがベコベコです。
うねりまくっています。うねりに反った退色もしており、雰囲気良し。
また、一番下のボタンは止めていなかったためハの字に。
着用画像からもうかがえますね。


DSCN2252.JPG
バックルバック。
バックシンチは身頃に縫い付けられた部分は太さが変わらず、
持ち出しの部分は引っ張られ細く。
もちろん退色もしています。そしてステッチ部は身頃が引っ張られているのも
何とも言えずカッコいいですね。


DSCN2263.JPG

DSCN2253.JPG
上は肩の接ぎ目。
下は脇の接ぎ目。前身と後見の境目。どちらもようは前身と後見の境目。
よく見るとわかるのですが、接ぎ目が立体的に膨らんでいます。
縮んで他のカ所が伸びたのに対し、接ぎ目はステッチで押さえられ伸びない分、
ボリュームが残る。
これもポーツが強調され、全体の雰囲気を引き締めます。


DSCN2262.JPG
裏背中。
背中心裏の接ぎもバイアステープが良い感じにエイジング。
パッカリングと退色による風合いが最高にカッコいい。
着用時に見えないのが残念ですね。
生地自体も毛足が長くなっており、フカフカです。
触らないとわかりにくいですが、弾力、ボリュームがすごく気持ちいいです。


DSCN2275.JPG
そして、ネーム。
ステッチ部が生地にめり込んだ様になっており、
他の部分がふっくら膨らんでいます。
これも隠れるには惜しい表情です。


DSCN2280  .jpg
思わず僕もこっそり着てしまいました。
これで最後にわかった変化は着心地。
フッカフカに柔らかくなっています。
フワッと羽織れて柔らかくフィットし暖かい。ダウンにも負けないカンフォタブルさです。
お客さまが仕上げたこの一着で、この生地の魅力の真髄が見えたような気がします。


そして最後に、お客さまの後姿がやけにカッコ良かったのでパシャリ。
DSCN2160.JPG
背中心に一本走った、接ぎ目の存在感と、
あまりがたれたバックシンチが最高ですね。

ヴィンテージの風合いがお好みなら定期的な水洗いを。
綺麗めに着たいならドライクリーニングを。
好みに合わせて自分だけのBBJを作ってみて下さい!!






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