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2008年03月09日

”おおさかのおばちゃん”

今からさかのぼること約20年「大阪の迷惑駐車をなくそう」と訴える公共広
告機構のCMで駐車違反をとがめられ

「なんで私だけがいわれやなあかんの。みんな停めてるやん」

と毒ずいて以来、いまや全国的に通用する「ブランド」であるといえなくもない 
”おおさかのおばちゃん”

ドリカムの”大阪LOVER” という曲の中でも「覚悟はもうしてるって 大阪
のおばちゃんとよばれたいんよ」 というフレーズがあるくらいである。

俺は吉田美和でさえ羨望の眼差しで見ている大阪のおばちゃんにあえて
苦言を呈してみるとする。
日曜の朝マックはそこがJR構内ということもありカウンター前はいつもの
ように人で溢れていた。 ここが東京であれば電車同様きちんとした列が
自然発生し順番に注文を告げることが出来るのだが、大阪ではそこは非常
にあいまいでなんとなくそこに集まりつつも各々が順番を自覚しカウンター
へと進むシステム。電車に乗り込む際同様少し緊張感がある瞬間ですが
それは決して弱肉強食をあらわすのではなく、ゆずりあう気持ちという緊張
感なのです。

4つほどあるカウンターはそれぞれオーダーを告げる人たちと、その後ろ
に15人くらいの待ちが形成されていた。私を含めたその15人はアイコン
タクトしながら空いたカウンターに吸い込まれてゆき、到着した順番にほぼ
忠実であった。

次はちょうど私の番というとき事件は起こった。

旦那を引き連れてやってきたそのおばちゃんは開口一番 ”朝マックまだ
いけるかな~ 今やったら両方いけるかも” と言いながら15人を白々しく
ショートカットしておれにアイコンタクトをかましてきた。冷ややかな眼差しを
返してやると、意外にもそのままカウンターへ突入しようとするのである。

間髪いれずに俺は15人の期待を背負って”みんな並んでるよ”と忠告した
するとおばちゃん まずは無視攻撃、旦那のほうは俺の風体を見てやや
気にかけている様子、1組くらいどうでもよいのだがもう1度忠告した。

こんどは睨みながらおれに ”あっそ じゃあ先どうぞ”ときた。

とっさに考えた結果ここはこの集団の中で説教してやることにした。こういっ
た状況では注意したほうが悪者になるケースも多いのだが、直感的に周り
の期待を背負っているような気もした。 
しかしながら大阪のおばちゃんにはおれの論理的かつ的確な忠告も一切
通用しない、それどころか論点を摩り替えつつこちらを悪者にすべく徹底
交戦してくる。 だめだこりゃと思った瞬間旦那のほうが帽子を取って丁寧
に謝りだした。 心の中で”あんたやないねん”と思いつつも旦那に向かっ
ておれは”奥さんに注意してや”と言ってやった。 うなずく旦那に今度は
おばちゃんはメンチを切る。 おっちゃんは泣きそう。俺も怖いが嫁はもっと
怖いのだろう。 その光景をよこで眺めていた1人の男性が俺を見てコクリ
とうなずいた。”もう十分だよ、おばちゃんには勝てないよ”と言っているよう
だ。

そう、そのとおり無駄だったのだ。 おばちゃんは何事もなかったように、
おれの次のポジションをキープしたのである。 おそるべしおおさかの
おばちゃん。

あんまり大阪のおばちゃんを持ち上げすぎたから、ほんま調子に乗っとる。
そんな感覚で車の運転もするから、危なくてしょうがない。自分の進むほう
しか見てないからね、TV局の方もちょっと考えてみてください。

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