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2007年01月12日

For The Duration

For the duration (~の期間中)
第二次世界大戦中のLEVI’Sのジーンズのフラッシャーには上記の記載があります

1939年に勃発した第二次世界大戦 その戦時下アメリカではさまざまな物資統制が
はじまり 1942年戦時製品監督局(W.P.B)により衣料品にも簡素化命令が下された
これは国民に「戦争意識」を植え付けるという政府当局の狙いだったといわれています

まずロットナンバー501XXは、simplified(簡素化)の頭文字SがついてS501XXとされ
社名ロゴ入りボタンから月桂樹ボタンに
アーキュエットステッチはプリントに
コインポケットリベット並びに股リベットの廃止
ポケットスレキにミリタリーウエアの残布を使用する
コンシールリベット(隠しリベット)の素材変更
赤タブ片面刺繍

上記のような変更を余儀なくされました

しかしこの時期に変更され1947年に規制解除されてからもそのままになっていたことが
2点あります その1つはバックシンチ(尾錠)が無くなったことです

規制解除のとき ”これはいらんやろ” ということになったのでしょう!

そしてもうひとつの変更点は生地のozが12.5から13.5になったことです

えっ ここだけクオリティー上がってるのはなぜ?

上記のような定説に則って考えれば生地のオンスを上げたことはLEVI’S社と監督局との
間の攻防のなかで1つの穴だったと考えることもできるでしょう

しかし生地が明らかに分厚くなったことを見逃すとは思えないので、この変更も軍の命令
であったとするほうが自然だとも考えれますね

僕の考えではLEVI’S社がその他の軍服と同様ブランド名を前面に出さない代わりに
軍需工場の指定作業服のポジションを与えられたということではないかと思います

戦時中の各国の軍服は国の威信をかけた一つの競争でもあり特に米軍のミルスペック
に基ずく数々のミリタリーウエアは現代のカジュアルウエアーの基本となるほどの完成度
を誇り 本当にいまでは再現出来ない素材や縫製技術があるほどです

それだけ軍というものは膨大な力を持っていたと言えるでしょう

どちらにせよこの期間中により丈夫な生地でジーンズの生産を始めたことでLEVI’Sの
ジーンズはより完成度をあげていき501XXを世界の基準となるものになっていったのです

s501xx.jpg
コピー ~ s501xx34-32_1.jpg
WWⅡ model S501XX

1100.jpg
FULLCOUNT 1100 WWⅡ model

FULLCOUNTではこの大戦モデルを1994年から毎年のように少しずつ仕様変更を
しながら限定生産で発表しており おかげさまで毎回完売しております

実はこの大戦モデルさまざまなブランドがリリースしているのですが復刻版としては
FULLCOUNTが最初に出しました

ことしはいまのところ秋ごろに出そうと思っています 

いままでで一番いいやつを!

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